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きちんと検討しよう

後悔するかもしれない設備とは

ベランダ(バルコニー)はいらない?

戸建て住宅にはほとんどついているベランダやバルコニー。
従来、設置するのは常識といえるほどの設備ですが、最近はいらない設備とされています。
ベランダで洗濯物を干したり、日差しを遮ったりとメリットもありますが、短所が長所を上回ると感じる方が増えているということです。
ベランダをつくるには、外壁工事や防水工事、金物等のイニシャルコストがかかります。ベランダをなくせばこの分のコストがかかりません。
ベランダがなければ定期メンテナンスにかかるコストも不要になります。ベランダは雨漏りを防ぐために一定期間ごとに塗り替えや修繕が必要になるためです。
また、掃除の手間もなくなります。ベランダには砂やほこり、鳥の糞、虫の死骸など、汚れるので定期的に掃除しなくてなりません。
台風がこれば排水口のごみの除去、雪が積もれば除雪作業も必要でしょう。ベランダがなくなることでこういった掃除も必要なくなります。

近年の新築住宅ではベランダではなく、ランドリールームやサンルームを導入しています。
ベランダの用途は限られるので、新築では不要な設備といっていいでしょう。

デメリットだらけ?の天窓

天窓(トップライト)とは屋根口に開口を作って設置する窓のことです。
住宅密集地や周囲に大きな建物があり、日当たりが期待できない立地で室内への光を確保するための手段として用いられた屋根用の窓です。
ワンポイントのデザインとして用いられることもあります。
ただ、外壁の窓に比べて扱いがかなり難しい窓です。
防水がしっかりできていないと雨漏りの原因になります。また、屋根は温度変化が大きく、結露が発生しやすいため、カビや木部の腐食が発生してしまいます。
開閉できる天窓の場合、換気のために開けていたら閉め忘れて、雨が入ってきたという事故も多いです。
そして、避けられないのが経年劣化。天窓はガラスとアルミ枠、水きり板金からなり、釘やビスで留められて、樹脂やシーリング・コーキングで隙間を埋めています。
それらは時間とともに緩んだり、ヒビ割れや破裂が生じたりなどの経年劣化が生じます。
天窓はデメリットが多い設備といえるでしょう。

和室使っていますか?

近年の新築住宅では和室のない住宅が珍しくありません。
とはいえ、畳でくつろげるとして、和室を新築の設備として導入するという方も多いようです。
しかし、和室を使わず後悔したという声がよく聞かれます。
たとえば、日当たりの良い場所に畳の部屋を設けた結果、日光によって畳が日焼けしてしましった、くつろげる場所が欲しくて設けたものの、結局は荷物置き場となってしまったという失敗事例が挙げられます。
また、畳は自然素材のため、年数が経てば劣化していくのは避けられません。定期的な張り替えが必要です。
自分たちで行うのはコツや手間がいるので、張り替えを業者に依頼する方も増えています。そのため、フローリングに比べてランニングコストがかかります。
さらに畳はへこみやすので、重たいものを置いておくと畳が傷んでしまいます。
大きくて重たいものを収納したり、保管したりする場所として向いていないため、用途に制限があるのもデメリットです。
そのため、どうやって使ったらいいのか、わからずデッドスペースになってしまいます。

そして、畳だけではありません。障子も劣化が早く、メンテナンスに手間や費用がかかるので、その点を考慮して導入するか検討するといいでしょう。

結局使わなくなるロフト

ロフトとは家の屋根裏を利用した小部屋のことで、部屋が広く感じられ、デッドスペースを有効活用できるのがメリットです。
ロフトは建築基準法では「小屋裏物置等」と呼ばれ作るのに、天井が1.4m以下、面積はロフト部分直下階の2分の1以下など条件があります
ここで一番ネックになるのが天井高の制限です。最高でも1.4m以下のため、必ずしも1.4mの天井高が確保されているわけではありません。
1mを切るケースがありうるため、ロフトを作る場合、必ず確認しておきたいポイントといえます。
また、天井高が低いので、結局物置になって使わないというケースが多いようです。
かがまないといけない、階段の上り下りが億劫になるなど徐々に使われなくなってしまいます。
子どものためにロフトを作るという家庭もありますが、喜ぶのは最初だけ。結局、物置になるパターンです。
費用も1部屋作るのと同じくらいかかるといわれているため、本当に必要であるかよく考えたほうがいいでしょう。
収納として使うなら、小屋裏収納を設置するという方法もあります。

開閉が面倒になってくる窓のシャッター

新築で住宅を建てる場合、災害時を考えてシャッターを検討する方は多いでしょう。
シャッターのメリットとしては、防火、防音、防犯などが挙げられます。
近隣に火事が起こったとしても、シャッターにより延焼を食い止める効果が期待できます。
また、物理的な衝撃から窓を守ってくれるので、台風時に飛んでくる飛来物や雨風から窓ガラスを守ってくれるので、台風が多く発生するエリアでは必要性が高いといえそうです。
空き巣に侵入されないために、シャッターを閉めて外部の侵入を防ぐことも可能で、防犯性を高めることもできます。

ただ、すべての部屋の窓にシャッターをつけようとすれば、それなりに費用がかかります。
そして、開閉が手間で使われなくなるデメリットも。手動シャッターを選んだ場合、いちいち窓を開けてシャッターを開閉するのが面倒だと感じ、使われなくなります。
電動シャッターなら窓を閉めた状態でも開閉できますが、手動よりも設置費用がかさみます。
シャッターを閉めるのは、夜間や台風の時などです。台風のように一大事であれば、防災の一環としてシャッターを閉めるかもしれませんが、日常的な開閉は面倒に感じ、段々と使われなくなってしまいます。
使われなくなり放置されると、サビが発生したり、ケースの上に鳥の巣を作られるかもしれません。
開閉が面倒で使われなくなりそうな方は、シャッターの設置を冷静に見直したほうがよいでしょう。

使いづらいキッチンの吊戸棚

物が増えがちなキッチン。吊戸棚があれば、たくさんの調理グッズや食材をストックできます。

吊戸棚とは、壁の上部やや天井に直接取り付けられた収納棚のことです。
キッチンでは、シンクや作業台の上部といったデッドスペースを活用して設置されますが、「まったく活用できていない」「しまいっぱなしで、あまり開けた記憶がない」という方も少なくありません。
高い位置にあるため、物の出し入れをする際に踏み台を使わないといけないため、面倒に感じて有効活用できていないケースが多々見られます。
また、重いものを収納していると落下するリスクもあるので、注意が必要です。
対面キッチンの場合、圧迫感がでてしまうのもデメリット。
吊戸棚が必要かどうかは、それぞれの家庭のライフスタイルや家族構成、環境によって変わってくるため一概に言えません。
吊戸棚以外の収納スペースは確保できているのか、収納スペースに収まるだけの物を所有しているか、など一度見直して検討するといいでしょう。

何が収納されているか忘れがちな床下収納

家の床の高さは基礎となる地面から45cm以上と建築基準法によって定められています。このスペースを有効活用するために生まれたのが床下収納です。
キッチンの床下収納ができたのは明治時代とされ、当時の床下収納は暗くて涼しいところだったため、保存食などの保管場所として使われていました。
現代でも収納場所が増える、床下収納を家の点検口にできるなどがメリットです。

しかし、いらないと思われるデメリットも多数存在します。
まず、あまり使われず何も入っていない事が多く、入っていたとしても出し入れが面倒で放置されるケースが多いようです。
また、キッチンのように毎日歩く場所だとなんだか気になってしまいますし、掃除のときも溝があるためやりづらくなるデメリットがあります。
そして、一番ネックになるのが物の出し入れに腰の負担がかかることでしょう。重たいものだとギックリ腰になってしまうかもしれません。
収納として活用したいなら、キッチンの流しやコンロの近くではなく、パントリーや納戸などあまり頻繁に歩かない場所に設置することをおすすめします。

実はデメリットが多いお風呂場の窓

これまではお風呂には当たり前のように窓がありました。しかし最近ではお風呂に窓をつけない方が増えています。
それは、昔に比べて家の気密性が重視されていることにあります。また、24時間換気システムが義務化され、窓を開けずに換気できるようになりました。
このような変化で窓のあり方も変わってきているのです。
窓があるほうが換気しやすいと思うかもしれませんが、意外とそうではありません。窓を使った自然の力の換気は、換気量が安定しないのです。
密閉性の高い新築のお風呂の場合、窓を開けて換気するよりも、換気扇を使った機械換気のほうが実用的だったりします。
そのため、換気目的であれば、換気扇で大体可能です。とくに、窓を一か所しかつけられない場合、換気扇のほうが役に立ちます。
のぞき見される心配もないので、プライバシーを完全に確保出来だけではなく、空き巣に侵入されることもありません。

まとめ

今回は後悔しやすい代表的な設備について紹介しました。
家づくりで後悔しないためには情報収集が大事です。
便利だと思って導入したものの、実際は使っていない設備も多かったりします。人気、最新、おすすめは誰もが惹かれるワードですが、本当に必要なものでしょうか。
どのような設備を選ぶのかによって、暮らしやすさは大きく変わります。自分のしたい暮らしを考えて暮らし方にあわせた設備を選ぶようにしましょう。
また、第三者の意見を聞いてみることも大切です。
家を建てたお友達や知り合いがいればおすすめの設備を聞いてみるのもいいですが、プロであるハウスメーカーや工務店に相談することで設備単体だけではなく、間取りや内装を考慮してアドバイスしてもらえますよ。